寝台特急「北斗星」で函館へ(2/2)
まず路面電車に乗って向かったのは「函館公園」。
函館市民の憩いの場で、芝生の広場や噴水などがあるキレイな公園です。
平日の午前中というだけあって、来園者も老人や赤ちゃん連れの親御さんがまばらにいる程度で、のどかな雰囲気でした。
ここはちょっとした動物園も併設していて、十数種類の動物が飼われています。
見に来る客もおらず、アヒル君ものんびり。
遊具もありました。休日はきっと子ども連れでにぎわうのでしょう。
敷地内にはこのほか市立博物館もありましたが、改修工事中のため入れず。
お次は星型の敷地で有名な五稜郭へ。
こんな形の路面電車に遭遇。函館ハイカラ号というそう。
車内も木造で、レトロな感じ。
五稜郭公園の入り口に到着。言わずと知れた五稜郭の戦いがあった場所ですが、今は平和そのもの。
しかし五稜郭といっても、地上を歩くだけだと普通の公園という感じ。上から見ないと、あの特徴的な形はなかなか分からないわけですね。
地上から行くと普通の公園にしか見えないね
五稜郭の外周の、お濠(?)にあたるところ。
五稜郭公園をひとしきり散策した後は、やはり一度は行っておかねばということで隣接する五稜郭タワーへ。
五稜郭のあの形を上から見るためだけに存在しているといっても過言ではない施設(失礼)。一度は行っておきたいけれど、一度行けばいいかな……。
千円弱払って、展望台へ到着。
まだインバウンドという言葉もない時代でしたが、ここでは何人か外人を見かけました。
オォー、五稜郭だねえ~。確かにあの形をしているねえ~。手前に写っているのが五稜郭タワーの影。
現場からは以上です。
ちゃんと星形!すごいよ!
タワー内のレストラン「五島軒」でちょっと遅めのお昼ご飯です。
サラダ付きのオーソドックスなカレーライス。歩き疲れた体に程よい辛さが美味しい。
五島軒といえばけっこうな有名店だということは後から知りました。
次はかつての青函連絡船「摩周丸」が保存されている「青函連絡船記念館摩周丸」。
青函トンネル開通の1988年まで、青森と函館を結んでいた青函連絡船の一員として活躍していた船です。
(写真は見学後に撮影)
青森には同じように「八甲田丸」が保存されています。
船内には当時の座席が一部保存されているほか、青函連絡船の歴史や、昔の切符などが展示されているコーナーもあります。
上野発の夜行列車降りた時から~
摩周丸のシンボルマーク。連絡船の一隻一隻に異なるマークが設定されていました。
とりあえず暗くなるまでにはまだ時間があったので、もう一か所近くで観光マップに載っているところに行ってみることにしました。
ということで来てはみたものの、海岸にある、なんてことはない人工の緑地ですね。特段見所があるわけでもありませんが、風に吹かれながらベイエリアの景色を眺めるというのもなかなか悪くないかも。
対岸には有名な「金森赤レンガ倉庫」が見えます(「森」と書いてあるレンガ造りの建物)。
降ってわいた函館観光。さんざん歩いて疲れたけれど、けっこう良かった。次はちゃんと下調べして観光しに行きたい。
さすがに脚が棒になりそう……
函館駅に戻ってきました。
ここで「北斗星」の発車時刻を待ちますが、先に大阪行き「トワイライトエクスプレス」の出発を見送ります。さすがに人気列車なのでギャラリー多数。
この列車も結局乗れずじまいだったなあ……シングル寝台なんかは一人旅にとてもよさそうだったけれど。
トワイライトエクスプレスが行ってから北斗星の発車時刻までは約3時間。どうやって時間をつぶしてたんだったか。駅構内でただ列車を眺めているのには少々長い時間ですね。
今思えば、函館山に行って有名な夜景でも見てくれば良かったんでしょうが、若いとはいえそんな体力残ってなかったんでしょうね。
そういえば夕食はどうしたんだっけ……覚えてないな。
夕食といえば、北斗星の食堂車「グランシャリオ」では夕食としてフレンチのコースが出されていました。が、数千円のお金を出す勇気がなく、見送ってしまいました。これもやっぱり食べておけば良かったなと今になって思います。
この頃はまだ予約を取ろうと思えば取れたのです。お金は取り返せても、時間は取り返せないんですよね。
この日は下り(行き)の北斗星が函館止まりとなったため、上り(帰り)の列車も函館始発になっていました。
待機していた客車に機関車がつながれ、発車15分前ごろにドアが開いて乗客が乗り込みます。
こうして私の長い一日は終わりました。
寝て起きたらもうすでに郡山辺りまで来ていました。これが寝台列車の良いところですね。
食堂車で朝ご飯を食べ(詳細は【乗車記】へ)、ロビーカーで揺られるうちに上野駅に到着です。
列車は遅延していましたので、急いで携帯で高速バスの予約を取り直し、名古屋に帰りました。
少々悔いは残りましたが、最初で最後の、かけがえのないブルートレインの思い出です。
なんか間が悪いな……