尾鷲観光(2/2)
9時過ぎに民宿を出て、尾鷲神社へ向かいます。
尾鷲駅から見て北東にある、尾鷲市最大の神社。
静かな境内を歩き、氏神様にご挨拶します。
おみくじが何種類か売られており、引いてみます。結果は大吉。
三重県天然記念物にも指定されるクスノキの大木。樹齢1000年くらいはあるそうです。
この尾鷲神社は江戸時代に複数回の津波被害を受けて記録が失われており、いつからあるのか分からないそうですが、このクスノキはその津波にも耐えたということでしょうか。
この後、民宿で一緒だったおじさん達が遅れてやってきました。
時間に余裕があったので、イオン尾鷲店を見学です。
地方の小規模なイオンにはよくある、ジャスコから転換したパターンのようです。
食料品、衣料品、雑貨など一通りのものは揃えてしっかり営業していましたが、土曜日の午前ということもありにぎわっている感じはなし。
次は土井竹林へ。尾鷲駅西側の国道沿いにある名所です。昔、土井さんという人がここに竹を植えて竹林を作ったことからこう呼ばれます。
回転寿司店の駐車場を奥に進むとこのような看板が立っており、竹林につながる道にアプローチできます。
途中からこんな感じの足元注意な道になります。
「お人形の家」という施設が道中にありますが、何年も休業しており廃墟のようになっていました。
さらに進んでトンネルを抜けると、入り口の扉が見えてきます。
扉を入ると目の前には一面の竹林が広がっています。
竹林の中を歩くのではなく、1か所の展望所から竹林を眺めるという感じになっています。
思ったよりたくさん生えてるよ
時折風が吹いて竹が揺れたり軋んだりする音だけが聞こえる静かな空間です。
お昼までまだ時間があったので、再び尾鷲神社の辺りまでぶらぶらと散歩。尾鷲神社では先ほどはいなかったボランティアの方がおり、神社の歴史などを聞くことができました。
お昼ご飯は、予約していた「ほんじつのさかな」へ。
古民家を改装した新興のレストラン。土日のみ営業しています。
メニューは刺身定食の並・上・特上の3種類のみ。今回は「上」(2500円)にしています。「特上」はこれに伊勢海老またはアワビが追加されます。
地魚を中心とした圧巻の10種盛り。当然、日によってお刺身の種類は変わります。マンボウは軟らかくて水っぽく、貝にも近い独特の食感。ほかにもオジサンという珍しい魚もあって面白いです。
生カキは実は初めて食べましたが、カキ臭さが全くないのには驚きです。
魚好きにはたまらない
刺身のほかは、おかず3種とご飯、味噌汁、ミカン。
人気店のようで、私の後からも次々お客さんが入ってきます。ほほ予約だけで席が埋まることもあるようなので、予約がおすすめです。
お昼の後は、土産物を買うため再度「尾鷲お魚いちばおとと」へ向かいます。
商店街を通っていくのですが……さきほどとは打って変わってひっそりとしています。
残念ながらシャッター街となってしまっています。
天文科学館の館長さんの話からすると、おそらく1990年ごろまではそれなりににぎわっていたはず……
廃墟となった婦人服店。ショーウインドウ内の構造物が崩れ落ちてしまっています。
看板がさびついて久しいブティック跡。いつ頃まで営業していたのでしょう。
このように廃墟になっているのは主に衣料品店、ブティック、電器店などが多いようです。時代の流れで、大型店との競争となると厳しかったのでしょう。
商店街を抜けると広い道に出るのですが、ここにも空き店舗が。一応「休業」という扱いのようですが、看板が外されており再開しそうには見えません。このような街の中心部に近いスーパーでも撤退してしまう時代なんですね。
先ほどのイオンもいつまで持つのかと思ってしまいます。
地方都市の厳しい現実……
この後、線路をいったん越えて「尾鷲お魚いちば おとと」へ。土産物として地酒、お菓子、渡利かきを購入。そしてここでも民宿で一緒になったおじさんと遭遇。考えることは皆同じか。
紙袋を抱えて尾鷲駅へ向かいます。
尾鷲駅に着くと列車の時間まではあと20分弱。しばらく座って休憩したら、駅員にきっぷを切ってもらってホームへ。
時刻表が掲示されていますが、スカスカです。
広く静かなホーム。なかなか歴史を感じますが、きれいに管理されています。ここから多気方面に出ていく列車は1日12本。
ほどなくして1番線に4両編成の南紀号が入線。尾鷲を発ちました。
天文台の館長さん、民宿の女将さん、レストランの方々、どうかお元気で……
今年はいい年になりそう