中野の渡し(愛知県営西中野渡船場)


概要

渡船場へ

中野の渡しは、愛知県一宮市と岐阜県羽島市の間、木曽川を渡る渡し船です。航路としては江戸時代からあり、400年以上の歴史を持っています。

前から乗ってみたいと思っていたのですが、北側に新濃尾大橋が開通することとなり、渡し船の存続が怪しくなってきたので思い切って乗りに行くことに。

本来地元住民のために運行されている船なので、近くに駐車場がありません。

渡船場の南にある県営木曽川祖父江緑地の駐車場をお借りして、そこから歩くことにします。

朝8時半の運行開始に合わせてきたためこの時点で8時ちょうどぐらい。園内は閑散としています。

木曽川祖父江緑地を出たあとは、渡船場に向け堤防道路をひたすら北上します。

しかし交通量がけっこう多く、歩道もないのでけっこう危ないです。

後ろからかなりスピード出して来るので怖いです……

渡船場~乗船

20分ほど歩くと渡船場に到着です。

県道の一部とされているため、乗船料金は無料となっています。運行時間は8時半~11時15分、0時半~2時15分、3時半~4時15分。定員14名で毎週月・木曜日は運休です。

運営費は愛知県と岐阜県の折半でまかなわれているようです。愛知県一宮建設事務所が所管しています。

川の上を走る県道というのがユニーク

この渡船は定時運航しているわけではなく、利用者があるときに随時運行する形態です。強風時等は休航となり、愛知県側に赤旗が揚がります。

看板近くの小屋に船頭さんが待機しているので、利用するときは声をかけて船を出してもらいます。

船頭さんに船を利用したい旨伝えると、道路反対側の船着き場に行くように言われるので向かいます。

船着き場には2艘の船が浮かんでいます。

まさに渡し船といった感じの小さい船

船頭さんが2人来て、ロープを外し船外機を回します。私も乗り込み、ライフジャケットを着て席に着いたら出発です。

船頭さん2人と私1人の束の間の船旅です。

川の上を流れる風がさわやか。

気候も良くて気持ちいいね~

左側はるか向こうには馬養大橋が見えます(写真だと分かりませんが……)。

さすがに木曽川は広いですね。

ほどなくして向こう岸が近づいてきました。林の中に岐阜県側の船着き場が見えます。

岐阜県側到着~復路

渡し船はゆっくりと岐阜県側に着岸しました。ここまでの所要時間はおよそ7分。

岐阜県側をちょっと散歩してみようかと思いましたが、すぐ戻らないなら1時間後になると言われたのですぐ折り返すことにします。

岐阜県側の乗り場。船は常に愛知県側に待機しているので、岐阜県側から乗る時はこの「県」と書かれた旗を掲揚し、愛知県側の渡船場に伝えて迎えに来てもらう必要があります。

草木が生い茂って、虫がたくさん飛んでます……

旗で合図とは、なんと原始的な……

再び船に乗り込み、愛知県側に戻ります。

北側を見ると開通間近の新濃尾大橋が見えます。

やはり橋が出来たら渡し船は終わりになるのか?と船頭さんに尋ねてみたところ「まだやります」との答え。少なくとも開通と同時の廃止というわけではなさそう。

また7分ほどで愛知県側に到着です。

渡し船の本来の目的からは外れた単純往復となりました。船頭さんありがとうございました。

寄り道

堤防道路は歩くには危なかったので、帰りは少し陸寄りの住宅街の中を歩いて帰ります。

その途中で神社を見つけたので、ちょっとお参りしていきます。「外山神明社」というそうです。

畑のネギは立派なネギ坊主をつけていました。